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「匠」コラム 第三回  フィギュア造型 佐藤 達志氏
 コラムをお読みの皆様、「場取武礼駒之介」でござる!
「匠」コラム第三回目は、「戦国兵法 場取武礼駒 川中島之決戦」の
フィギュア造型を手がける wombat corporationの佐藤 達志氏の登場でござる!
■佐藤殿は今回どのような想いを造型に込めたのか教えて欲しい也!
「はい。そうですね・・・
 永禄四年、武田晴信、上杉政虎…(信玄公、謙信公)は川中島で衝突します。
 この前年、永禄三年には、尾張熱田近辺の桶狭間で、尾張の小大名、織田信長が
 駿河の大大名、今川義元を討ち果たします。
 近代戦史の幕開けとして有名なのは織田軍が武田軍を破った長篠の戦ですが、
 川中島の戦と桶狭間の戦、この2 つの戦は中世的な戦の最高峰に数えられると考えています。」

■いかにも。
「種子島(鉄砲)の大量投入もなく、後年の秀吉のような物量戦でもなく、
 時間と情報の争奪戦がいかにも戦国期的な戦です。
 大名、武将、それぞれの胸中には、野望と大義が渦巻き、社会全体もまた野望と希望と不安の渦が
 巻いて混沌であったと考えています。
 戦とは結果を出すための表面上の衝突ですが、野蛮な衝突の中に、礼儀や見識の美が存在しており、
 後世を生きる私たちにとってとても貴重な「教え」を残してくれるものです。」

■成程のう。さすが佐藤殿、独特の戦国観もお持ち也。して、今回の造型へのこだわりは?
「今回、川中島の戦の造形に当たっては、永禄四年という時期、「季節」に気を遣わせていただきました。
 例えば、桃形の兜は、南蛮(西洋)の鎧が大阪の堺からもたらされて以後にデザインされたものですので、
 このころ甲州や越後にどれだけあったか、微妙なところですが、もしや・・・新しい物に早速目の行く武将も。
 ・・・と想い、使用しています。
 鎧、兜の実戦のものは、このころ出始めの当世具足を好んで着用する武将が多かったと考えています。
 中でも、桶側胴、小札威胴のものがこのあたりの時代によく似合うとも考えます。」

■ふむふむ。馬の造型もこだわっておられるとか?
「馬は、モンゴル系の馬をベースに造形しています。
 時代劇や映画ではアラブ系が出てきますが、こういった箇所も大事です。
 そもそものシルエットに関わることです。
 現代人の思う「かっこいい」というシルエットよりも、大事なものを残したいと思いました。」

■そういった点がフィギュアの「リアルな造型」に反映されておるんだのう…
「身の丈六尺の鎧武者が刃渡り二尺六寸の太刀を上段に構えたならば、鋒は約三メートルの高さになります。
 恐怖に腰が抜けて泣きじゃくってしまうでしょう。そして、どんなに泣いても、許してはもらえないのです。
 武将たちは、大きな戦、しかも遠征戦に、自分の器量をすべて注ぎ込みます。
 金銭を惜しまず、命を惜しまず、名誉を手に入れようと勇んで出掛けたのです。
 造形をする自分は現在、こういった、「想い」や「手で触れない形}という造形にとても興味があります。
 そして、今作にもその「想い」はしっかり込められていると自負しております。」

■成程!では最後に何か一言!
「ひっそりとしたHOMEPAGE に仕事の合間にのろのろと進めている造形を乗せています。
  http://www.hareru.info/ 晴(HARERU) といいます。」

■佐藤 達志殿 大儀でござった。
歴史は風林火山の「火」曜日に更新される!
次回の更新は11月22日(火)イラストレーター「長野 剛」殿の登場でござる!
楽しみに待つ也!
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